バラの保存方法完全ガイド|自分で安く仕上げる方法からプロに依頼する方法をご紹介

バラの保存方法完全ガイド|自分で安く仕上げる方法からプロに依頼する方法をご紹介

贈り物や記念日、プロポーズなど、特別な瞬間に贈られることの多いバラ。その美しさと受け取った際の感動を少しでも長く楽しみたいと考える方も多いのではないでしょうか。本記事では、バラの保存方法について、基本のケアから自宅でできるアレンジ、プロに頼む加工方法まで詳しくご紹介します。保存方法ごとのメリットや活用アイデアもあわせて紹介しているので、大切なバラをより長く、心に残る形で保ちたい方はぜひ参考にしてください。

バラを美しく保つために知っておきたい基本のお手入れ

ピンク系の花束 ピンク色バラのアップ

まず、生花として楽しむ際に必要な基本的なお手入れ方法をご紹介します。

バラを持ち帰ったらまずやるべきこと

バラ入りの花束を持ち帰った後、まず最初に行いたいのが「水揚げ」の準備です。花束のラッピングを外し、バラの葉が多い場合は、余分な葉を取り除きましょう。また、茎の先端を斜めにカットすることで、水の吸い上げを良くなります。元気がない状態の場合、花がフカフカとなり、花首が曲がってしまうこともあります。

花瓶に生ける前の準備と水揚げのコツ

バラは特に「深水」での水揚げが効果的です。花瓶にたっぷりの水を張り、切り口を水中でカットしてからそのまま数時間つけておきましょう。(元気のある場合は、空中でカットする空切りでも大丈夫です。)

また、花瓶に生ける水には、切り花延命剤やハイターを少量加えると花が長持ちします。花瓶の水は毎日交換し、清潔に保つことも忘れないようにしましょう。

長持ちさせるための水替えと置き場所のポイント

水は毎日新しいものに交換し、茎の先端も1cmほど切り戻すとより長持ちします。直射日光や冷暖房の風が当たらない涼しい場所に置くことも重要です。

このようにしっかりお手入れをしてあげれば、暑い夏で5日~7日、冬は7日~14日ほど楽しむことが出来ます。

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バラの保存方法のおすすめ一覧

バラを長期間保存するには以下の保存方法がおすすめです。一言で保存といっても、維持できる状態や保存可能期間は方法によって異なります。ご自身のイメージ通りに形を残すことが出来るのか、事前に下調べしましょう。

保存方法  状態 保存期間
生花で飾る ★(徐々に劣化) 7日程度
ドライフラワー ★★(色褪せ・徐々に劣化) 3カ月~6カ月程度
押し花 ★★★★(形は保てない) 3年以上
レジン加工 ★★★★★(色・形を維持) 3年以上
プリザーブド加工 ★★★★★(色・形を維持) 3年以上

バラをドライフラワーとして保存する

バラはドライフラワー向きのお花の一つです。自然乾燥でバラの姿をそのまま保存できる人気の方法で、安く仕上げたい方にとって、一番おすすめの保存方法です。

項目 内容
メリット ・自宅で簡単にできる
・コストがかからない
・長さを維持できる
デメリット ・色が褪せやすく、色の維持が困難
・形が変形してしまう
・劣化しやすい
費用 ・基本的には無料
・お好みでシリカゲルや収納用資材を準備

ドライフラワーにする方法と手順

作り方の手順:

  1. バラの葉を取り除き、束ねる。

  2. 風通しのよい日陰に逆さに吊るす。

  3. 1〜2週間で乾燥したら完成

色や形を綺麗に保存したい場合はシリカゲルを利用することがおすすめです。シリカゲルはホームセンターや通販サイトで簡単に購入することができます。

赤や青などの濃い花色のバラは色が残りやすい一方で、白や黄色の薄い色のバラは茶色に変色してしまいます。茶色のドライフラワーはやや汚い印象となり、インテリアとして残すには見栄えが悪い場合もあります。

ドライフラワーにすると少し褪せますが、アンティークな雰囲気でインテリアにも最適です。外の空気に触れずらい専用の資材に飾ることで、劣化の速度を遅らせることが出来ます。

バラを押し花として保存する

続いて、お花を平面にしてボードの形として残す方法です。押し花のメリット・デメリットは以下の通りです。

項目 内容
メリット ・自宅で簡単にできる
・スペースが不要
デメリット ・立体感を維持できない
・色褪せの可能性がある
・依頼する場合、時間がかかる
費用 ・自宅でやるなら無料
・お好みで収納用資材を準備
・業者に依頼する場合は費用がかかる(20,000円以上)

バラを押し花にする方法と手順

手順:

  1. バラの花びらを1枚ずつはがす。

  2. キッチンペーパーで挟み、重しをのせて1週間ほど乾燥。

  3. 完全に乾いたら台紙やレジンで加工してもOK。

自宅で簡単にできますが、出来栄えを気にされる場合は専門業者での加工をおすすめします。最近ではプロポーズや記念日の花束を押し花にする人も増えています。

専用のボードを用意することで、素敵なインテリアに仕上がります。空気に触れない状態で保存することで、劣化速度を遅くすることができます。

プロポーズの花束をもらった後はどうする?その後の適切なお手入れと管理方法をご紹介します。

バラをレジン(樹脂)で保存する

樹脂にバラを閉じ込めた状態で保存できる方法がレジン加工です。

項目 内容
メリット ・立体感・色を維持できる
・様々なインテリアとして活用できる
デメリット ・制作にコスト・時間(1カ月~2カ月)がかかる
・経年劣化によりレジンの色が変色する
・バラの花色によって変色の可能性がある
費用 ・専門業者への費用がかかる(業者によって変動あり)

レジン専門店での保存加工の流れ

一般的な流れ:

  1. レジン加工専門業者に問い合わせ。

  2. 加工方法やデザイン(保存方法)を決定。

  3. 花を発送または持ち込み。

  4. 数週間~数か月ほどで完成・納品。

透明な樹脂の中に花を閉じ込めることで、色鮮やかなまま保存できます。空気に触れないため、多少の劣化はありますが、きれいな状態を維持することができます。

レジンとして保存する場合は、基本的に専門業者に依頼することが一般的です。他の保存方法と異なる点とすれば、バラの一部を利用してペーパーウェイトやアクセサリーとしても楽しむこともできます。

プロポーズに贈るバラの花束の本数とその意味は?おすすめや花言葉をご紹介します。

バラをプリザーブドフラワーとして保存する

プリザーブドフラワーは、特殊な保存液で水分を抜き、長期保存ができるよう加工された花です。まるで生花のような見た目を長期間保てるため、贈り物としても人気があります。

項目 内容
メリット ・立体感・色を維持できる
・様々なインテリアとして活用できる
デメリット ・制作にコスト・時間がかかる
費用 ・専門業者への費用がかかる(業者によって変動あり)

プリザーブドフラワー加工専門店での保存加工の流れ

バラをプリザーブドフラワーにする場合は、専門業者に依頼することがおすすめです。

一般的な流れ:

  1. プリザーブドフラワー加工専門業者に問い合わせ。

  2. 加工方法やデザイン(保存方法)を決定。

  3. 花を発送または持ち込み。

  4. 数週間~半年ほどで完成・納品。

プリザーブドフラワーにする場合、デザインや花束の総量によって金額は大きく変動します。サプライズでバラを受け取った場合、当日中の持ち込みが可能な業者もあります。

無料相談が可能な業者もありますので、ご自身で調べてみてください。

バラの保存加工を依頼する際の注意点

大切なバラをプリザーブドフラワーや押し花、立体保存などに加工してもらう場合、後悔のない仕上がりにするためには事前の準備と確認がとても重要です。以下のポイントをおさえておけば、満足のいく仕上がりと安心のサービスが期待できます。

事前に業者の比較をして、予約をしておく

人気の保存加工業者は、繁忙期(春の卒業・入学シーズン、プロポーズが多いバレンタインやクリスマス後など)には数週間先まで予約が埋まっていることもあります。
加工の仕上がりや料金、納期、対応エリアなどは業者ごとに異なるため、口コミや過去の実績も参考にして、希望に合う業者を比較・検討し、できれば早めに予約を取っておくのがおすすめです。

花はできるだけ新鮮な状態で送る

保存加工は、バラの鮮度が仕上がりを大きく左右します。しおれかけた状態の花では、美しく加工できなかったり、色がくすんだりする場合があります。
なるべく花束を受け取った当日〜翌日以内に業者へ持ち込むか発送しましょう。遠方の場合は、事前に発送方法や梱包の指示をもらっておくと安心です。

業者によってバラ以外の花は不可の場合もあるので確認が必要

保存加工を依頼できる花の種類は、業者によって異なります。バラは定番で対応可能なケースが多いですが、チューリップなど繊細な花は対象外とされていることもあります。
花束に複数の種類が入っている場合は、「どの花が加工可能か」を事前に問い合わせて確認しておきましょう。また、組み合わせのバランスなども提案してくれる業者なら、仕上がりの満足度も高まります。

加工前に写真を撮っておくと安心

加工に出す前に、花束全体の写真やお気に入りの角度からのアップ写真を撮影しておくと、完成品との比較がしやすく安心です。
万が一、破損や色味の変化などがあっても、元の状態を共有できることで対応がスムーズになることもあります。デザインの希望がある場合は、写真を添えて伝えると、よりイメージ通りに仕上げてもらえるでしょう。

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バラの保存方法に関するよくある質問(FAQ)

Q:バラをできるだけ長持ちさせるにはどうすればよいでしょうか?
A:水揚げを丁寧に行い、毎日水替えと切り戻しをすることが大切です。冷暖房の風や直射日光を避けて飾りましょう。

Q:バラの生花を加工に出すタイミングはいつですか?
A:なるべく元気で新鮮な状態のうちに持ち込みをすることがおすすめです。咲き終わりの状態で持ち込むと、加工途中に花びらが散ってしまう恐れがあります。できれば受け取り当日〜翌日に発送か持ち込みましょう。

Q:業者に依頼する場合、事前の予約は必要でしょうか?
A:事前の予約が必要な業者がほとんどです。中には当日中の持ち込みを受け付けている業者もあります。受け取り予定が分かっている場合は、その日に合わせて予約をしておくと安心です。

Q:押し花に向いているのはどんなバラですか?
A:平たく広がった花びらのバラがおすすめです。バラは品種によっては咲き方が大きく変わるため、押し花にする前提でバラを購入する場合は花屋のスタッフに相談することをおすすめします。

バラの切り花を長持ちさせるお手入れ方法、花言葉、特徴は?

保存方法別にメリット・デメリット・予算を比較して、最適な方法を選ぼう。

大切なバラを美しいままに保存する方法は、ご紹介した通り、さまざまです。生花として楽しむだけでなく、ドライフラワーや押し花、プリザーブドなど、工夫次第で思い出をずっと身近に残すことができます。贈られたバラをただ枯らしてしまうのではなく、自分らしい形で保存・活用してみてはいかがでしょうか?

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この記事の執筆者
木谷 大晟の人物写真

HanaTaku代表

木谷 大晟

明治大学商学部を卒業後、人材系・IT系の会社を経てフラワーデザインの道に進み、2023年7月にFlower Shop Applaughを創業。フラワーデザインの資格である公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)の1級に合格しています。
現在は、花の仕入れやギフト制作を行う生花店運営からフラワーレッスンの主催まで幅広く活動しています。その傍ら、フラワーギフトの通販サイトHanaTakuを立ち上げ、店舗とオンラインを合わせて年間数千件以上のフラワーギフトを全国のお客様にお届けしています。これらの経験を活かし、HanaTakuブログにてフラワーギフト選びに役立つ花の知識や情報をお届けしていきます。