退職祝いに欠かせないのがお花のギフト。ただ、「花束にするか」「アレンジメントにするか」迷う方は多いのではないでしょうか。どちらも華やかでお祝いの気持ちを伝えられますが、贈る場面や相手の状況によって最適な形は異なります。
この記事では、花束とアレンジメントの違いから、シーン別の選び方、マナーや注意点までご紹介します。「どちらを選べば失礼にならない?」「男性にはどんな花がいい?」などの疑問にもお答えします。
花束とアレンジメントの違いとは?
退職祝いに贈るお花をご紹介する前に、花束とアレンジメントの違いを理解しておきましょう。
花束(ブーケ)の特徴|手渡しギフトにおすすめ

花束は、花の茎を束ねてラッピングしたギフトスタイルです。家に持ち帰ったら、茎を切り、花瓶に生けるなじみ深いスタイルです。
そんな花束の最大の魅力は「手渡ししやすい」こと。送別会や最終出勤日に直接渡すシーンでは、花束を受け取る瞬間が感動的で写真映えもしやすく、退職祝いの定番となっています。
また、軽くて持ち運びがしやすく、ラッピングも華やかです。相手が自宅に持ち帰って花瓶に生け直す手間はありますが、「お花を飾る楽しみ」を味わってもらえるのも魅力のひとつです。
アレンジメントの特徴|職場や自宅にそのまま飾れるギフト

アレンジメントは、吸水性スポンジに花を挿して器に収めたギフトスタイルです。花瓶が不要で、そのまま置くだけで飾れるため、受け取る側の手間がかからないのが大きなメリットです。
一方で、給水スポンジには水が含まれていることから一定の重さがあり、持ち歩きやすさでは花束に劣ります。そのためシーンに応じて選び分けましょう。
黄色・オレンジ色のアレンジメント 5,000円 明るく元気な印象。贈り物にぴったりな定番サイズのアレンジメント ¥5,500
花束とアレンジメント、どっちを選ぶべき?シーン別のおすすめ
早速、シーン別のおすすめのギフトスタイルをご紹介します。
送別会など「その場で渡す」なら花束が最適
送別会やオフィスでのセレモニーなど、「その場で渡す」「手渡しする」場面では花束が断然おすすめです。渡す瞬間の演出性が高く、記念撮影にも映えるためです。
また、退職する方が自分で花を持ち帰るケースでは、軽くて持ちやすい花束のほうが負担になりません。ラッピングの色やリボンを企業カラーや相手の好みに合わせることで、より印象的な贈り物になります。
自宅やお店に「配送で贈る」ならアレンジメント
本人がすでに退職済み、または職場で会えない場合は、宅配便で直接届けられるアレンジメントが最適です。アレンジメントの場合は花瓶がなくてもそのまま飾れるため、受け取り手の方が万が一花瓶を持ち合わせていない場合でも受け取った瞬間から楽しんでもらえます。
メッセージカードを添えれば、離れていても心が伝わる贈り方ができます。
男性・女性で選び方を変えるのもポイント
退職祝いの花は、性別によって好まれるスタイルが異なる傾向があります。
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男性:アレンジメントが人気。落ち着いた色合いで「飾りやすく、手入れがいらない」点が好評です。贈り手にとっても花瓶の有無を気にせず、贈ることが出来ます。
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女性:花束の方が華やかで喜ばれることが多く、ラッピングやリボンなど見た目も楽しめます。
ただし、相手の性格やライフスタイルを考えて柔軟に選ぶのがベストです。
関連記事:退職・送別の花束の相場と選び方|贈る相手やシーン別に徹底解説!
ピンク系の花束 8,000円 優しく可愛らしい雰囲気。ボリュームも華やかさも兼ねそろえた花束 ¥8,800
花束・アレンジメント共通のマナーと注意点

贈る時期とタイミングの基本
退職祝いの花を贈るタイミングは、「最終出勤日」または「送別会当日」が一般的です。
職場で直接手渡す場合は、花がしおれないよう当日の朝〜昼に受け取るのが理想です。配送で贈る場合は、相手の退勤時間には確実に届くように日時指定を行いましょう。
また、定年退職を迎えた場合では、最終日当日に多くの贈り物が集まるため、事前に本人のスケジュールや会社の慣習を確認しておくと安心です。生花は季節や温度によっても持ちが変わります。長時間の持ち歩きが予想される場合は、暑さに強い花材やラッピングを選ぶのも大切な配慮です。
退職理由(定年/転職など)による花の選び方
退職といっても、「定年」「転職」「寿退社」など背景はさまざまです。それぞれのシーンに合わせた花選びを意識すると、より心のこもった贈り物になります。
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定年退職:長年の労をねぎらい、感謝を込めた温かみのある色(ピンク・オレンジ・イエロー系)が人気。落ち着いたトーンで品よくまとめると好印象です。
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転職・キャリアアップ:新たな門出を祝う意味で、明るく前向きな色(黄色・グリーン・ブルー系)がおすすめ。
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寿退社:女性には淡いピンクやホワイト系など、柔らかい印象の花を選ぶと好感を持たれます。
どのケースでも、「お疲れさま」「ありがとう」「これからも頑張って」という想いを表す色や花言葉を意識するのがポイントです。
避けたほうがいい花・色の組み合わせ
退職祝いでは、祝いの気持ちを損なわないよう、花や色の選び方にも注意が必要です。
特に避けたほうがいいのは、以下のようなものです。
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白一色の花:弔事を連想させるため、単色では避けた方が無難です(白とピンクなどの組み合わせならOK)。
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ユリなど香りが強い花:職場やオフィスでは香りが強すぎると不快に感じる人もいます。
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花粉が多い花:スーツや書類に付着しやすい花(ユリ、アマリリスなど)は避けると安心です。
明るく上品な色味でまとめると、性別・年代を問わず好まれる傾向にあります。
持ち帰り時の負担を考慮する
退職祝いの花は、見た目の華やかさだけでなく「持ち帰りやすさ」への配慮も大切です。特にアレンジメントは、給水スポンジに水が含まれているため重量があり、傾けると水がこぼれるリスクがあります。
送別会の後に電車やバスで帰る場合、アレンジメントを斜めに持ち運ぶと水漏れの原因になるため、できるだけ水平に保ちながら慎重に運ぶよう注意喚起しておくと親切です。
また、重さを考慮してコンパクトなサイズのアレンジメントを選ぶと、持ち帰りの負担を軽減できます。
一方、花束は軽くて持ち運びしやすい反面、お手入れが必要なため、帰宅後すぐに花瓶に移すように伝えるとより丁寧です。
どちらを選ぶ場合も、相手の移動手段や帰宅距離を考えてサイズ・包装を調整するのがスマートな心配りです。
退職祝いに人気の花と色|花束・アレンジメント別おすすめ例

感謝を伝えるピンク・オレンジ系の花
感謝や温かさを表すピンク・オレンジ系は、退職祝いの定番カラーです。
特に「ガーベラ(感謝・希望)」「カーネーション(感謝・愛情)」「バラ(上品な愛)」などは、どんな世代にも好まれます。柔らかなトーンでまとめると、明るく前向きな印象になります。
男性におすすめの落ち着いた色合い
男性には、シックな色合いの組み合わせが人気です。グリーンやイエローを基調にガーベラやヒマワリ、オンシジウムなどの凛とした花を合わせると上品で爽やかです。また、ブルー系の色味も非常に人気で、困った場合は青にしよう!というケースも多くあります。
職場の雰囲気に合わせたデザイン選び
華やかすぎるものよりも、職場の雰囲気や贈る人数に合ったサイズ感を意識しましょう。例えば、部署全員で贈る場合はボリュームのある花束を、個人で贈る場合はコンパクトなアレンジメントを選ぶとバランスが取れます。
ラッピングカラーも企業イメージや季節感に合わせると、全体が統一されて美しく見えます。
ピンク・黄色の花束 4,000円 優しさと元気を兼ねそろえた、コンパクトでも華やかな花束 ¥4,400
花束・アレンジメントを贈るときの注文方法と注意点

花屋で相談するときのポイント
店頭で注文する際は、退職祝い用であることを伝えるのが基本です。用途に応じて、花の種類・色合い・サイズを花屋が提案してくれます。
贈る相手の性別・年齢・職場環境を伝えると、より的確な提案をしてもらえるでしょう。
ネット通販サイトで選ぶ際のチェックリスト
オンライン注文では、画像や説明だけで判断することになるため、以下の点を確認しましょう。
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配送日時を細かく設定できるか
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メッセージカードの対応があるか
- 注文者側の事情を汲み取って臨機応変な対応をしてくれるか
口コミやレビューを参考に、信頼できる通販サイトを選ぶことが大切です。特に退職シーズン(3月・4月・9月)は混み合うため、早めの予約を心がけましょう。
まとめ|退職祝いの花は「渡し方」と「相手の状況」で選ぶのが正解
退職祝いに贈る花は、花束もアレンジメントもどちらも正解です。
重要なのは、
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どんなシーンで渡すのか(手渡し or 配送)
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相手の持ち帰りやすさ
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飾りやすさや好み
を考えたうえで選ぶことです。
花束は感動的な手渡しシーンに、アレンジメントは手間をかけずに飾ってほしいときにぴったりです。マナーと気配りを押さえたお花選びで、「お疲れさまでした」「ありがとうございました」という気持ちを美しく伝えましょう。