プロポーズの花束、それは一生に一度の特別な贈り物。そんな大切な花束を受け取ったあと、「このまま飾っていいの?」「どうやって長持ちさせるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。生花は日々姿を変えていくため、正しい扱い方を知っておくことで、感動の記憶をより美しく残すことができます。本記事では、花束を受け取った当日の対応から長く楽しむためのお手入れ、保存方法をご紹介します。
「もらった花束の扱いで迷わない」まず知っておきたい基本ポイント
プロポーズで受け取った花束は、贈られた方にとって非常に特別なものです。その美しさや香りをできるだけ長く楽しみたいものですが、生花は繊細で正しい扱いをしなければすぐに傷んでしまいます。
まず押さえておきたいのは、「花束をもらった直後から適切なケアを始めること」です。レストランやホテルなど出先で花束を受け取る方も多くいらっしゃいますが、その時からお花にとって良い状態を作ってあげることが大切です。これが生花を長持ちさせる第一歩となります。
生花はお水が不足すると元気がなくなってしまいますが、切り口に保水処理を施している場合は保水ゼリーからお水を吸収し、状態を維持することが出来ます。ゼリーがついていない場合は花瓶を借りて生けるなど、お水を与えてあげましょう。
また、花束の管理場所としては直射日光や冷暖房の風を避けましょう。風により花びらが傷んでしまったり、水分が不足してしまう原因となるので、置き場所も状態維持にするためにとても重要な要素です。
花束には様々な意味が込められています。例えば、プロポーズでよく選ばれる「ダズンローズ(12本のバラ)」は「私の妻になってください」、「108本のバラ」は「結婚してください」という深いメッセージが込められています。これらの花束をもらった時の感動を無駄にしないためにも、適切な取り扱い方を知り、花の状態を長く保つことが大切です。
この後は、具体的に「もらった当日の対応」「日々のケア」「思い出として保存する方法」という3つの段階に分けて、花束の管理方法をご紹介します。
STEP1|花束をもらった当日の対応:正しい持ち帰りとお手入れ
プロポーズの花束を受け取った直後は、花の鮮度を守るために特に気をつけるべきポイントがあります。ここでは持ち帰り時から自宅に着くまでの流れと、帰宅後の基本的なお手入れ方法について解説します。
ラッピングはすぐ外す?持ち帰り時の注意点
花束は通常、ラッピングされていることが多いですが、できるだけ早くラッピングのビニールや包装紙を外すことがおすすめです。ただし、移動中や外気にさらされる時間が長い場合は、花びらが傷まないようにそのままの状態にしましょう。
花束の茎の部分に湿らせたペーパータオルや専用の保水ゼリーがついていることもありますので、短時間の持ち運びの場合は心配ありません。特に夏場は熱で花が傷みやすいため、直射日光や高温の車内を避ける配慮が必要です。
帰宅後にするべき水揚げと飾り場所
帰宅したら、まずは花束の準備に取りかかります。ラッピングを外し、茎の先端を斜めにカットし、古い切り口を新しくすることで水を吸いやすくしましょう。この時、茎の長さは花瓶の高さに合わせて調整しましょう。
その後、清潔な花瓶に新鮮な水を入れ、花瓶の中に生けます。花瓶のお水には切り花延命を加えると長持ちしやすくなりますが、なければ漂白剤を入れて代用することも可能です。
飾るのは風通しが良く、直射日光や冷暖房の強風が当たらない涼しい場所が理想的です。夜間は暖房の効いた部屋よりも少し涼しい場所に移動させると、花の持ちがさらに良くなります。
STEP2|元気な生花の状態を長く保つ日々のお手入れ方法
もらった花束を美しい状態で長持ちさせるためには、日々の丁寧なお手入れが欠かせません。ここでは毎日実践できるポイントを詳しく解説します。
水替えや切り戻しの頻度とコツ
生花の鮮度を保つためには、花瓶の水を毎日替えることが基本です。水が汚れているとお水や切り口、茎(導管)内に細菌が繁殖しやすくなり、茎からの水分吸収が妨げられてしまいます。水を替える際は花瓶を洗い、汚れや細菌をしっかり落としてから新しい水を入れましょう。
また、2〜3日に一度、茎の切り戻しも行うと効果的です。切り戻しは茎の先端を1〜2cmほど斜めにカットし、新鮮な切り口を作ることで水の吸い上げが良くなります。切る際は清潔なハサミやナイフを使い、茎を潰さないよう注意してください。
STEP3|枯れる前にできる保存法:思い出をきれいに残すアイデア
プロポーズで贈られた花束は、その瞬間の感動をいつまでも形として残したいものです。花が枯れる前や枯れた後にできる保存方法を知っておくことで、思い出を美しく保存できます。ここでは代表的な3つの保存方法をご紹介します。
ドライフラワー
ドライフラワーは吊るして干すハンギング法やシリカゲルを使って花の水分を抜き、形や色をできるだけ残すシリカゲル法などで簡単に作ることが出来ます。茎を長く残す場合はハンギング法、色や形を綺麗に残したい場合はシリカゲル法がおすすめです。
ドライフラワーは自宅で簡単に作れますが、専門店への持ち込み加工も人気があります。色あせや形崩れを抑えつつ、長期間飾ることができます。
ドライフラワーは全てのお花に適用できる保存法ではありません。ドライフラワーにならないお花もあるため、リサーチした上で試すことをおすすめします。プロポーズの定番であるバラはドライフラワー向きのお花の一つです。
押し花
押し花は花びらや小さな花を平らにして乾燥させる保存法で、額縁やアルバムに入れて楽しめます。特に小さな花や繊細なパーツを残したい場合に適しています。手軽に作れるため、思い出の一部として形に残せます。
押し花はインテリアの一部として違う形としてお花を残したい方におすすめです。別途、額縁などの資材を用意することで様々な形に残すことが出来ます。
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは特殊な加工で生花の美しさを長期間保つ技術です。生花の質感や色味を保ちながら、数年単位で楽しめるため、保存方法としては最も高級で耐久性があります。
ただ、自作でプリザーブドフラワーにするのは難しく、手間がかかります。きれいに形を残したい方はプリザーブドフラワー専門のショップに持ち込み、保存をお願いしましょう。
枯れる直前に持ち込んだ場合はプリザーブドフラワーにする前に散ってしまうこともあるため、元気がある状態で持ち込む必要があります。
保存時の注意点と失敗しないコツ
保存方法によって直射日光や湿気を気に掛ける必要があります。特にドライフラワーや押し花は湿気に弱いため、乾燥した環境で管理しましょう。プリザーブドフラワーも直射日光が当たると色褪せや劣化が早まります。
また、保存前に花の水分が十分に抜けていないとカビや変色の原因となるため、しっかり乾燥させることが大切です。保存容器や額縁の密閉性もポイントとなりますので、風通しが良くてもホコリや虫がつかないよう注意しましょう。
まとめ|プロポーズの感動をずっと大切に残すために
プロポーズの花束は一生の宝物です。その感動の瞬間をできるだけ長く楽しみ、形として残すためには、受け取った当日から日々のケア、そして適切な保存方法を知ることが大切です。花束の種類や状態に合わせて、今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。
丁寧な扱いが、あなたの思いをより深く伝え、いつまでも鮮やかな思い出として心に残ることでしょう。