ドライフラワーとして飾られることが多く、カサカサした質感が特徴的なスターチス。スターチスの切り花は個性的な花姿をしているので、どのように管理すればよいのか分からないと迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事ではスターチスの切り花の基本情報からお手入れ方法について解説していきます。
スターチスはどんな花?
まずはスターチスの基本情報についてご紹介していきます。
スターチスの基本情報
スターチスはイソマツ科イソマツ属のお花で、和名は花浜匙(ハナハマサジ)、英名はStatice、Sea-lavendaです。「スターチス」の花は元々下痢止めの薬草として親しまれており、ギリシャ語の「statizo(止める)」から由来するといわれています。
スターチスの切り花は大きく2種類の系統があります。よく見かける歯ブラシのように小花が連なりボリュームが多い品種はシヌアータ系のスターチスで、一つはリモ二ウムと呼ばれ、カスミソウのように細かな小花が枝分かれして、ふんわり広がる品種です。
旬の季節は5月〜7月ですが、お花屋さんでオールシーズン出回ります。日持ちが悪くなる夏場でも10日〜14日ほど楽しめるので、暑いお盆や秋のお彼岸などでも仏花に入れられることが多くあります。
スターチスの花色はよく見かける濃い紫、ピンクの他にもブルーや黄色、白など多岐にわたります。
スターチスの切り花を長持ちさせるためには?
日持ちが優秀なスターチス。より楽しむ方法をご紹介します。
茎のヒラヒラした部分を取り除く
スターチスの茎は硬い茎の周りにヒラヒラとした葉のようなものが付いています。生花の中でこのような形をしている茎はとても珍しいです。
この葉が残っているまま花瓶に生けてしまうと葉が傷み、バクテリアを発生させてしまうため、できる限り葉を取り除きましょう。ハサミでカットしたり、コツを掴めば茎に沿って引っ張ることで手でも簡単に処理できます。
黒ずんだ茎は切り戻す
スターチスは時間が経過すると緑色の茎から黄色に変色していきます。また、水に浸かっている部分は黒ずんでくるので、カットして切り落とすようにしましょう。
日持ちが良いお花ですが、花瓶のお水が汚れやすく、茎も傷みやすいので、こままに確認してお手入れしてあげることが必要です。
王道のドライフラワーにして楽しむ
スターチスは水分量が少ないお花のため、ドライフラワー向きのお花として広く知られています。
スターチスをドライフラワーにするには下記の手順を行いましょう。
順番 | 対応 |
① | スターチスを好きな長さに切り分ける |
② | 直射日光を避け、麻紐などを使用して風通しの良い場所に吊るす |
③ | 1週間から2週間ほどで乾かす |
ドライフラワーにすると緑の茎は茶色に変色していきますが、色付いているガクの部分はしっかり残ります。
最近はスワッグと呼ばれるドライフラワーをブーケや花束のように束ねた壁飾りも人気で、スターチスもスワッグに入れる花材として人気が高まりつつあります。
生花として楽しんだ後は是非、ドライフラワーにしてみてください。
実際にドライフラワーにしたスターチスはこちらです。干し始めてから10日経過するとだいぶ水分が抜けてカサカサしてします。
そのままずっと干し続けると茎も茶色になり、完全に水分が抜けた状態になります。
スターチスの花言葉は?
続いてスターチスの花言葉についてご紹介します。
スターチスの花言葉は「変わらぬ心」「永遠に変わらない」
スターチスは紫やピンクに色付く部分は実は花びらではなく、ガクと呼ばれ、ガクの中に小さい小花が咲きます。この小花がスターチスの花にあたる部分になります。白い花が枯れても、ガクは変わらず美しい花姿を維持することから、「変わらない」や「永遠」という花言葉がつけられています。
ここでいう小花は上記の写真の白い箇所です。時間が経過したり、ドライフラワーにすると小花は枯れてしまいます。
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スターチスはドライフラワーとしても楽しめるよく知られたお花
お花を飾る機会のある方にとって馴染み深いお花のスターチス。個性的な部分も多い一方で、とても長く楽しめる優しいお花です。
ドライフラワーにして空き花瓶に生けることで、生花を飾ることが難しい時期でもお花のある生活をもたらしてくれます。
品種も豊富で、それぞれ違った雰囲気を味わうことが出来るので、あまり見かけない色味のスターチスを見かけた際にはぜひ手に取ってみてください。