ラナンキュラスは近年、春の主役として人気のお花です。見た目はバラのように、ひらひらとした花びらが幾重にも重なってふんわり咲く美しい花姿をしています。
近年、品種改良が目覚ましく、毎年珍しい品種が次々と登場しており、色も品種も咲き方もバリエーション豊富でいろいろな楽しみ方ができます。本記事ではそんなラナンキュラスの切り花についてご紹介します。
ラナンキュラスはどんな花?
まずは、ラナンキュラスの基本情報についてご紹介していきます。
ラナンキュラスの基本情報
ラナンキュラスはキンポウゲ科キンポウゲ属のお花で、和名は花金鳳花(はなきんぽうげ)、英名はRanunculus(ラナンキュラス)です。
ラナンキュラスの切り花はお花屋さんでは12月~4月頃まで出回り、それ以外の時期では手に入れることができない貴重なお花です。
八重咲きの定番のものは飾っているうちに花びらがどんどん開き、ふっくらと丸いフォルムに変化していき、咲き進むのを楽しめるお花です。品種にもよりますが、1本300円~500円がよく見かける価格帯です。
ラナンキュラスの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?
冬から春までの限られた季節でしか楽しむことができないラナンキュラス。本章ではラナンキュラスの切り花を長持ちさせる手入れ法やコツをご紹介します。
茎が太いものを購入する
茎の細いラナンキュラスは生けていると水が下がってしまうことや、お花の重みで茎が折れてしまうことがあります。
ラナンキュラスに限った話ではありませんが、茎の太いものの方が丈夫で、最後まで開花するところを見届けやすくなります。
少しほころんだものを選ぶ
ラナンキュラスは花が開くまでにエネルギーを使うため、稀に花が咲く頃に茎が弱ってしまうことがあります。
そのため、せっかく購入しても、開花前に折れてしまうことがあるので、少し開いたお花を買いましょう。蕾付きのものの場合、基本的には蕾まで咲くことが多いものの、小さくて固すぎるものは咲かずに終わってしまうこともあるため、生けるときに整理しましょう。
花瓶の水は少なめにする
ラナンキュラスの茎は柔らかく腐りやすいため、花瓶の水は浅めにしましょう。茎が傷むと茎に滑りが付いていることがあるため、洗い流したり、カットして、切り口の状態を良くするよう心がけましょう。
断面積が大きすぎると茎が腐りやすくなるので、切り口は水平にカットしましょう。
茎を触って水切れを確認する
花首がうなだれていたり、茎が柔らかくなっていれば水切れのサインです。切り口を新鮮にする「切り戻し」を行い、花瓶の水を替えましょう。
できる限り、毎日花瓶の水を替える
切り花を生ける際の基本となりますが、花瓶は清潔な状態を保ちましょう。ラナンキュラスが出回る時期は気温が低いため、水が汚れにくいですが、水を清潔な状態にすることは切り花を長くする上では重要なお手入れです。毎日水替えすることが難しい場合は、切花延命剤を使用しましょう。
首が垂れそうになったら思い切って短くカットする
咲き進んでくると、花の重みに耐えられず茎が折れてしまうことはあります。首が垂れて茎が折れそうな状態になったら、思い切って茎を短くカットしましょう。
仮に茎が折れてしまっても、お花自体は元気な場合もあるため、水に浮かべて「浮き花」として楽しみましょう。
ラナンキュラスの花言葉は?
続いて、ラナンキュラスの花言葉を紹介していきます。
ラナンキュラスの花言葉は『晴れやかな魅力』『魅力的』『名誉』『光輝を放つ』
ラナンキュラスの花言葉は、花びらがシルクのような触り心地であることと、鮮やかな色彩が美しいことが由来とされています。
また、上記の花言葉以外にも『合格』という花言葉もあり、受験シーズンである早春に出回る花であることから縁起の良い花言葉がつけられたそうです。
ラナンキュラスは他のお花と同様、色ごとにも花言葉があります。
色 | 花言葉 |
赤 | 『あなたは魅力に満ちている』 |
ピンク | 『飾らない美しさ』 |
黄色 | 『優しい心遣い』 |
白 | 『優しい心遣い』 |
オレンジ | 『飾らない美しさ』 |
紫 | 『幸福』 |
ラナンキュラスの品種や咲き方をご紹介!
冒頭紹介した通り、ラナンキュラスは様々な品種や咲き方のものが増えています。春の主役級のお花として近年人気の品種と咲き方を紹介します。
八重咲き
ラナンキュラスの主流の咲き方です。バラのように花びらが幾重にも重なり、ほころぶにつれて花が大きくなっていきます。
ラックスシリーズ
日本で育種された人気の品種で、一本に複数の花が付くスプレータイプのお花です。咲き方は一重咲きと半八重咲きのタイプがあります。特徴は光沢の艶がある花びらで、光に当たると輝いて見えます。一つ一つの花の日持ちはそれほど長くはありませんが、次々とつぼみが開いていきます。
ポンポンシリーズ
小さな花びらが集まるポンポン咲きの大輪です。フリルがいっぱいで、花が開くにつれて大きくなります。他の品種と比べて茎は太く、花もちは抜群です。
モロッコシリーズ
花の中心のめしべが目立つ花形の咲き方をしている品種です。小輪ですが存在感があります。
変わり咲き
一般的な八重咲きとは明らかに違うタイプを総称して、変わり咲きと呼ばれています。
ラナンキュラスは優しい花色と花びらが魅力的な春の主役のお花
ラナンキュラスの魅力は、優しい色味の花色と軽やかな花びら。特に八重咲きはバラのような見た目ですが、より繊細で優しい雰囲気を醸し出してくれます。ご紹介した通り、様々な咲き方があるため、「これもラナンキュラスなの?」と驚くような品種もあり、多数の楽しみ方があります。冬から春にかけて、ぜひ手に取っていただきたいおすすめのお花です。