寒い時期に開花するクリスマスローズ。園芸品種として人気が高く、落ち着いた色合いと、うつむき加減に咲く花姿が非常に可憐な印象を与えてくれます。本記事ではクリスマスローズの切り花を長持ちさせるお手入れ方法や花言葉、特徴についてご紹介します。
クリスマスローズの切り花の出回り時期はいつ?どんな花?
まずはクリスマスローズの基本情報についてご紹介していきます。
クリスマスローズの基本情報
クリスマスローズはキンポウゲ科ヘレボルス属のお花で、原産地はヨーロッパ。英名は『ChristmasRose』で、和名は『寒芍薬(かんしゃくやく)』です。
名前の由来について本来クリスマスローズはヘレボルスというお花のニゲルと呼ばれる品種のことを指します。このニゲルはクリスマスの時期に、バラに似ている白いお花咲かせることから『クリスマスローズ』という名前がつきました。『ローズ』とついていますが、バラとは別の植物です。そこから日本ではヘレボルス全体のことをクリスマスローズと呼ぶ習慣が根付いています。一方ヨーロッパでは、ニゲル以外のヘレボルスはクリスマスローズとは呼ばず、明確に分かれているようです。
開花時期は12月~4月で、旬は2月〜3月です。お花の少ない冬の時期に咲くことから、『冬の貴婦人』とも呼ばれています。
また、クリスマスローズはシックな色味の部分は実は花びら(花弁)ではないのも特徴です。この花びらのように見える部分は『ガク』であり、アジサイなども同じでような構造をしています。ガクは5枚に分かれ、その中心にあるのが花弁や雌しべ、雄しべなどのお花と呼ばれる部分です。このお花が咲き終えてもガクは残るため、長く鑑賞することができます。
参考:JA長野|ふんわりかわいい「冬の貴婦人」クリスマスローズ
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クリスマスローズ(ヘレボルス)の切り花はしおれやすい?長持ちさせるお手入れ方法は?
続いて、クリスマスローズの切り花を長持させるお手入れ方法についてご紹介します。クリスマスローズは水が下がりやすいお花なので、しっかりとお手入れしましょう。
茎の切り口を斜めにカットする
続いて、生ける際のポイントとして、切り口は斜めにカットしましょう。斜めにカットすることで、断面積が広がり、水を吸い上げやすくなります。斜めにカットした切り口に少し切れ込みを入れることで、より断面積を広げることも効果的です。
40℃のぬるま湯で水揚げをする
クリスマスローズは水温が低い場合、水が上がりづらい特性を持っています。その反面、湯揚げのように沸騰するほどの温度だと茎を傷めてしまう可能性があり、繊細さも兼ね備えています。そのため、生ける際には水温を40℃程度に温めたものに生けてあげましょう。そして、そのお湯に数十分程度生けた後、お湯が冷めたタイミングで、通常の温度の水に生け替えてあげると清潔なお水と水が上がった状態で楽しむことができます。
できる限り毎日花瓶の水を替え、切り戻しを行う
そして、クリスマスローズの切り花に限りませんが、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、花瓶を清潔な状態で保ちましょう。その際、茎を切り口を切る「切り戻し」を行うことで、切り口が新鮮になり水上がりがよくなるので、切り戻しも行いましょう。また、クリスマスローズは水が下がりやすい(水が不足してクタっとなりやすい)ので、こまめに切り戻しをするようにしましょう。
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クリスマスローズ(ヘレボルス)の花言葉は?
続いてクリスマスローズの花言葉についてご紹介します。
クリスマスローズ(ヘレボルス)の花言葉は『追憶』『私を忘れないで』『私の不安を取り除いて』『慰め』
『追憶』や『私を忘れないで』という花言葉は、中世ヨーロッパで騎士が戦場に向かう際に恋人へ贈った花であることが由来となっています。『私の不安を取り除いて』や『慰め』という花言葉は、古代ヨーロッパでクリスマスローズの香りが、人の心を癒す効果があるとされていたことが由来となっているそうです。
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クリスマスローズ(ヘレボルス)はシックな色合いとうつむいた花姿を楽しむ、冬のお花
クリスマスローズは白やグリーン、紫などのニュアンスカラーと、控えめにうつむいた姿が特徴的で、その可憐な雰囲気が非常に人気です。特に冬から春にかけては春爛漫を連想させる明るい花色が特徴のお花が多く、そんな中でもクリスマスローズは一際落ち着いた雰囲気を醸し出しています。切り花は水が下がりやすく、特有のお手入れ方法や花選びのポイントがあるため、ぜひこの記事を見ながらお手入れをして長く楽しんでください。